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March 18, 2006

衆院法務委員会ダイジェスト-4漆原質問

 公明党の漆原議員は、テロ行為の水際防止に目的を限定するなら、指紋情報の認証時の廃棄を含め格段にマイルドにできるのではないかという、論点で質問に立った感じがする。
 指紋採取が左右の手それぞれの人差し指だと答えているところや、テロ行為の「恐れがある」とは海外からのテロ計画に関する情報で足りるとしした点、「準備行為」は海外で行なうテロ行為を国内で準備するとき、「容易にする行為」は資金調達、とそれぞれの想定例を示した。

平沢質問の寸評で指摘した通り、例年の、実務的な要点について寸暇を惜しむかのように矢継ぎ早に質問して、言質を取っていた公明党の質問とは様変わりの感がある。

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漆原良夫(公明党):(軍事評論家小川和久「日本の戦争力」から引用しながら)、テロ対策は重要だ。

河野副大臣:テロの恐れを過小評価してはならない。未然防止が大切である。

漆原:政府全体の取り組みは。

河野:16年12月未然防止のための行動計画を作った。方向性と期限を切った。今回の改正はその16項目の最初の3項目にあたるのでよろしくお願いしたい。

漆原:特別永住者を除いた趣旨は? またその人数は?

三浦入国管理局局長:危険性の確度が低く、配慮の必要の程度が高い。歴史的な経緯や定住性に鑑みている。特別永住者46万5千619人となっている。

漆原:指紋押捺廃止との整合性は?

三浦:最大の立法目的はテロの未然防止にあり、この点が、従来の指紋押捺制度とはちがう。
 方法でもかつては墨を使ったものだが、電磁的方法です。コンピューターを使って指紋情報を採取する。かつての指紋押捺制度とは全然異なるものとして、廃止との整合性は全くないと理解している。

漆原:指一本なのか、10本なのか。品位や人権を傷つけるという指摘もある。他のバイオ情報でなく指紋にした理由は。

三浦:最大の理由は、保有している過去のデータが指紋が中心で顔写真もある。指紋の方が正確性が高いので絶対不可欠。他の方法についても利用価値がどれほどあるか研究をしてまいりたい。
方法ですが、今回予定しているのは右手と左手のそれぞれの人差し指を採取する。現在持っている指紋のデータは十指なので、それと照合する。

漆原:省令でなにを採取するかを決めるとされていますね。
指紋だけで対策になるのか。諸外国ではどんなことをしているのか。

三浦:米国の例を紹介したい。2年前からUS-VISTで、査証の審査時に指紋と顔写真を入手する。顔写真はスキャナで申請書の写真を読み取る。入国時に採取している。いずれにしてもブラックリストと照合している。EUでは、2007年に導入予定の査証情報システムがある。査証申請時に指紋と顔写真を採取して、拒否したものはブラックリストに載せる予定と承知している。

漆原:日本が保有しているリストはどんなもので、どれくらいあるのか。

三浦:法務省のリストでは、H8年に被退去強制者指紋情報システムを導入している。違反調査時に指紋と顔写真を採取している。指紋情報は約80万件ある。さらに他の機関からの情報提供をうけまして要注意人物のリストをキチッと作っていきたい。

米田警察庁 ICPO手配者情報など、保有件数1万数千件のファイルと
   ICPOの情報に含まれているのは、逃亡犯罪人、あるいは常習犯罪人として手配されている者。

漆原:日本に対して、入管法の情報提供している国はあるのかないのか。

三浦局長:できるだけ多くのテロリストの情報を収集し入国を阻止したい。国連、国際刑事機構を経由して情報を提供をうけている。昨年の改正法を十分に活用するよう、今後各国の入国管理当局と協議していく所存だ。

漆原:年間どれくらいの情報が蓄積され何に使うのか。

三浦:平成17年における外国人入国者数は、745万人。この中から16歳未満や特別永住者など対象外の者を除くと、おおむね年間600万から700万人くらいが、採取の対象になる。
使いみちとしては、まずは上陸審査時に、上陸拒否者のリストと照会する。上陸拒否、退去強制、警察への通報をとる。識別情報については、個人情報の保護法の適用になる。この法にもとづいて他の機関にも提供する。たとえば警察からあれば、法律で認められる範囲に限って提供する。

漆原:外国人が管理されていると感じたなら居心地はよくない。目的を達成したあとは、不要になった指紋データはただちに廃棄すべきで目的外の利用は慎むべきと考えるがいかがか。

三浦:ご指摘いただいたように管理には万全。必要がなくなったからといって…、廃棄したい。

漆原:微妙なこたえで、いつかがわからないですね。

河野:その外国人がもう一度来る可能性があるうちは保管が必要だと認識している。

漆原:不法入国者対策と犯罪捜査への利用。
大臣の趣旨説明ではテロの未然防止のための対策としているが、
これになかなか触れていないのはどういうわけか。
テロの未然防止のためなのか、不法入国対策か、犯罪を防ぐ治安対策か

データベースと照合する。テロリストのリストとも
逮捕した前歴があるものもある。そういう場合には入国を拒否することができるようになる。
不法入国者滞在者が温床になっておりますから。

漆原:新たに入国するひとから採取したデータで、問題がなかったかたについては、
 もう必要のないデータではないのか。700万人分を70年も保存するなんて。

こうの:別の旅券を持って入ってくる可能性があり、そういうときの発見に役立てたい。
不法入国を阻止することができないから、必要な個人情報である。

漆原:自民党のみなさまの提案では、不法入国を阻止すると確かにあった。
政府の行動計画では、テロを水際で防ぐんだ。とある。
今回の趣旨説明でもテロを水際で防ぐとある。
そういう目的もあるんであれば、大臣の趣旨説明にお書きする方が丁寧では。

牧野:付加えればよかったのかな。しかし目的はテロ。
退去処分したもの、ICPOなどともする。
結果として退去処分や不法入国の阻止にもなる、と書き加えるべきかもしれないが、
あくまで目的はテロ。

漆原:テロ資金処罰法の、行なう恐れの有無。実行を容易にする行為の恐れをものすごくひろい。
典型的な例は?

三浦:行なう恐れの認定には慎重にあたる。現時点では具体例を挙げるのは難しいのだが。
爆弾テロを準備してテロ組織のメンバーが入国するという情報があってそれに基づくいて認定する。おそれがある。部品を国内で調達し、海外で実行しようとする…準備行為。国内で資金を集めようとする場合にはは容易にするような行為


----------以上

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