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April 21, 2005

【資料】刑法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議

このブログは、コラムじゃなかったのかとも思いますが、
もう一件だけ。傍聴メモでいいかげんだった付帯決議が
入手できたので、アップしておきます。


   刑法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議

 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について格段の配慮をすべきである。

一 人身売買罪の創設など人身取引の撲滅等を図るための法整備が行われたことを踏まえ、人身取引の処罰の実効性が一層高まるよう、内外の関係機関との連携強化の下に、捜査体制の充実・強化に努めること。

二 人身取引対策行動計画に掲げる各施策を推進するに当たっては、その実効性を一層高めるため、責任体制を明確にし、政府が一体となって取り組むとともに、被害の実態や対策が国民に十分周知されるよう努めること。

三 人身取引対策の推進に当たっては、被害実態の正確な把握が極めて重要であることにかんがみ、NGO等の民間団体及び各国大使館等の関係機関と緊密に連携しつつ、積極的かつ継続的に実態調査を行うとともに、各施策についても適宜検証を行い、その結果が効果的に対策に反映されるよう努めること。

四 外国人被害者に対する情報提供に当たっては、被害者の置かれた状況にかんがみ、周知のための一層の工夫を凝らすこと。

五 人身取引の被害者が安心して保護や救済を求めることができるよう、警察、入国管理局等に適切な通訳人を確保するとともに、被害者の保護に当たっては、婦人相談所、民間シェルターなどの保護機関と十分協力して行うよう努めること。特に、被害者と接する職員に対しては、人身取引が重大な人権侵害であることを十分認識し、被害者保護を最優先させるなど被害者の視点に立った対応を行うよう、教育、研修を通じて徹底を図ること。

六 人身取引の被害者の適切な保護が図られるよう、婦人相談所の人的物的体制の拡充に努めるとともに、民間シェルターに対する実態に即した的確な財政上の措置を含め必要な措置について十分に配慮すること。

七 外国入国管理当局に対する情報提供に当たっては、人身取引の被害者や難民認定申請者等を危険にさらしたり、その個人情報が濫用されることのないよう特に配慮すること。

八 運送業者による旅券等の確認に当たっては、恣意的な運用がされることのないよう指導の徹底を図ること。

九 人身取引の被害者保護には、人権に十分配慮した多面的、きめ細やかな対応が求められることから、専門的な保護機関の設置、被害者の生活の保護などを含めた総合的・包括的な法整備について更に検討すること。

  右決議する。

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人身取引:参院法務委員会傍聴メモ07

参院法務委員会での審議は本日が最終日。

公明の木庭質問で、運送業者に求める旅券確認の意味がようやく
飲み込めた。現在行なわれているボーディングチケットの発券時ではなくて、搭乗者用ロビー(というのかな)
から、飛行機に乗り込む際のチェックをするというもののようだ。
まあこうしないと、もし出国手続き後にパスポートを差し替えても日本にはこれるわけで、飛行機の到着前に通知されてくる搭乗者のリストとの同一性が保てるということだろうか。
でも、搭乗者リストが入国審査に利用されるようになっても、このような差し替えが行なわれる
恐れがあるのかな?
うーん。入国審査官がグルになればできるなぁ。
この意味での2重チェックということなのかなぁ。
入国審査を二人でするということを言う人もいたけど、
それよりコストダウンできるということか。
ならそういえよ。

さて、人身取引では、付帯決議が注目されたが、
それほど、楔を打つような付帯決議とも思えなかった。
唯一、前回触れたセンター構想の検討が盛り込まれたところが気にはなったが。


とにもかくにも、全会一致で可決。
明日あるいは週明けにも本会議を経て参院を通過する。
衆院での審議は、もし会期延長がないとすれば、5月後半といったところだろうか。
もちろん、延長されれば、流動的になる。

■松岡徹(民主党)
 各省庁があれやりますこれやりますというだけで、結局各省の都合で具体的な施策が行なうことになっている。なぜ、これで実効性が保てるのか。

■千葉景子(民主党)

  情報提供というのがある。クルド難民申請者についてトルコ政府の協力をえた
  現地調査をすることで、その身が危うくなることになった。
  このようなことのないようにどうなっているのか、それがまず一点。
  運送業者の旅券確認作業があるが、これにより庇護を求める権利を無くしてし
  まうような、恣意的な運用の恐れがある。

大臣
   情報提供の規定というのは、情報の範囲、入国管理局のもつあらゆる情報を
   提供できるというものではないということです。
   新設する情報提供規定の運用にあたっては、指摘の点に十分配慮する。
   難民の出国を妨げることはないように、したいと思う。

千葉
   被害者の保護のため、在特を利用するということですが、その審査の間に
   収容を余儀なくされるのであるが、それでは、矛盾することにならないか。
   仮放免を直ちに出すなど、出来る方法で、出来得る限り収容を避けるべきと考えるがどうか。

三浦
   調査を行なうにあたり、不法滞在であれば、退去強制手続きをとらなければならない。
   在特もこの手続きの途上にするものだ。しかし、できるかぎり収容を避けているものであり、
   じっさいにそういう運用をしている。

千葉 
   これまでと異なるのはなにか。
   実が挙げられるのか。
   実態の把握、被害者の認知も難しい。
   どこが中核となって全体を動かしていくのか、システムとして実を挙げることができるのか。

   法務省有り、内閣府有り、厚労省があり…。自治体は、
   いったい、これを全体としてどうやって動かしていくのか。
   法務省がそれをやるというわけではないけれども、この問題を閣議当で
   取り上げていただき、政府全体なんでしょうけれども、問題提起していただきたい。
   また後に改めてそこがどうなったのか聞かせていただく。
   今後の検証も必要だ。毎年報告いただくような対象が必要です。
   大臣、きちんと提起していただけますね。毎年報告されるようなところになるように、
   大臣にお願いしてお答えください。

大臣
   解明された実態については、有効な取締りや被害者保護の改善に取り組む。
   検証についても考えたいとおもいます。


【木庭健太郎(公明)】

   議定書と各改正項目がいかに対応しているのか。
   略取誘拐や逮捕監禁罪の引き上げ、旅券の受交付に対する犯罪化は対応するものではない。

木庭
   旅券の密造偽造の状況は?

三浦
   日々空港や港において偽造旅券が発見されている。中国人が31%タイ、フィリピン15%が続く。
   260件の我が国の変造旅券が発見された(去年)。
   偽造と成りすましが数多く発見されている。バンコクに技術職員を派遣している。
   出発地における変造文書の発見に務めている。

木庭

   法改正により運送業者に対してどんなことをしようとしているのか。

三浦
   現在でも、運送業者は運送約款のかなに、旅券の確認が含まれている。
   偽造旅券が発見されれば登場が拒否される。
   チェックイン時の旅券確認が中心になっています。
   出国審査が終わった後の登場エリアでの旅券の確認をする。
   これまでは、ブローカーからこの段階で変造旅券を受け取り到着後に使用するという例があった。
   搭乗口で大量のお客さんに対して実施するので、入国審査と同等のレベルのものである。
   確認項目は指針を設けます。研修会を随時開催するよう検討している。
   事前旅客情報システム、これは機能しているのか、どんな効果を挙げているのか。
   本年1月から運用されていますが、乗客の情報を電子データで、警察入管に送っていただく。
   要注意人物のリストとそれぞれが照合する。
   現行では3分の1の業者に、任意で協力していただいている。
   指名手配の容疑者である日本人を、空港で待ち構えて逮捕するという事例があった。

木庭
   組織的犯罪処罰法の摘発状況の説明を

警察庁
   昨年末までに156件を検挙。人身取引に関するものの具体例は、
   売春業者が仮名口座を利用したもの。暴力団がみかじめ料を売春業者から徴収した事案。
   犯罪収益の剥奪にむけて努力しております。摘要事案は増加しており、今後も努力したい。

木庭
   マネーロンダリングではどのような国際協力が?

警察庁
   国際社会での協力が大切。各国や国際機関がコンタクトポイントを設けて、情報交換し、
   取り締まりを推進している。大使館等の協力により検挙につながった事例もある。

木庭
   本当は、被害者をいかに的確に保護できるかが実行性を高めるいちばんのポイントとなる。
    富田政務官、にその実行性をたずねます。

富田
   法律上明記されるので、安心して被害の申告ができるようになるのではないか、
   広報にも力をいれてやりたい。

木庭
   全国の婦人相談所でどうやって、母国語対応できるのか教えていただきたい。

厚労省
   通訳の予算措置はしておりますが、必要な通訳を派遣していただくということで承知している。
   地域の現場でいろいろノウハウを蓄積することが大事。

木庭
    結局、そうすると全国2箇所にある、民間シェルターに頼らざるをえないわけですね。
   1千万の予算を増やす意思はありやなしや。

   実績が昨年は28名、2百数十名分ということは単価はともかく、足りるのではないか。
   それでたりないとなれば十分弾力的に婦人保護事業費8億円の中で、充てていくということ。
   それで1次保護事業はできるのではないか。

木庭
   もっと民間シェルターと話していただきたい。一時保護だけでなくてどこに費用がかかるのか。

   IOM、帰国費用の負担を含む支援を行なうようになった。もともは移民を支援するためのものだったが。
   合法的な状態で帰国していただくというのが、いっぱんてきになろうかと思う。IOMや政府機関、
   NGOなどの連携によって帰国後のことはお願いしている。
   被害者が帰国する。費用がなければIOMが負担する、帰国後に安全なシェルターに保護していただける。

木庭
   大臣。尾辻厚労省大臣とぜひご協議いただくことをお願いして、決意表明をいただきたい。


井上哲士(共産党)

   議定書の中身には権力の乱用云々とあるが、改正法にはどう反映しているのか。
 
三浦
    結論としては、人身取引議定書における人身取引の定義をすべてカバーしている。
   刑法上の略取罪の援用で、入管法改正案の「略取」に含まれる。

三浦
   人身取引の場合でも、在特手続きもできなくなりますから、退去強制事由からは除外しなかった。

井上
   となると大臣が在特をじっさいに出す課が問題。すでに議論したごく僅かな例外以外には
   在特を認めるんですね。大臣。

大臣
   重大な犯罪を犯した場合など特別な事案を除きまして、在特を許可する。

井上
   入管に4回も通って1か月もかかった。手続きのために帰国のお預けを食うという感覚が生まれているという話があったが、この点ではどう改善するのか。

三浦
   可及的に速やかにだが、審査の面と、帰国が出来る常態か、費用とか旅券の手配とか、時間がかかる側面がある。
   一度に何段階かの手続きを済ませてしまうようなことをしたい。関係機関から確かな情報があれば5日程度で在特許可したこともあり、このようにしていきたい。

井上
   委託費が出されることは改善。参考人も行っていたが、通訳やDVとは一緒にできず部屋も必要、電話代もかかる。委託費だけでなく、運営そのものへの助成も考えたらどうか。


厚労省
    私どもの社会保障制度の枠内では1次保護の委託が限界だと考えている。

井上
   特別交付税で対処したらどうか。
   DVでは特別交付税でやっている。シェルターが人身取引法の中でやれば、これを出していく。

井上
   パンフレットでは、母国語での電話対応が記載されている。これは費用がかかりますよね。相談窓口業務だけでも助成はできない。
   24時間の電話のコンタクトポイントは重要。政府としては110番で対応する。これがもっとも有効なコンタクトポイントだという認識。
   NGOのコンタクトポイントには費用負担を意図していない。しかし、今後協議しながら考えていきたい。

井上
   政府は110番を位置付けるとしても、被害者にとってはどうでしょう。1次保護の終了が速やかに行なわれるよう考慮することという指示があるが。
   そもそも1次保護があくまで短期的な処置というコンセプト。さらに必要なら弾力的に運用できると考えている。対策という趣旨については、良く配慮してバランスよく適切な運用がなされるように…。

井上
   政府としての総合的な窓口をおく。NGOとの定期的な協議が必要。少なくとも内閣官房がきちっとやるということをお願いしたい


原案通全会一致で可決


付帯決議案

責任体制を明確にすること。

被害実態の把握に鑑み、民間とともに調査し検証し、改善すること

周知のための一層の工夫をこらすよう。

警察当に適切な通訳を配置する。

対応する職員の教育・研修

婦人相談所の拡充、民間シェルターの支援。

個人情報が乱用されないよう配慮。

運送業者に

専門的な相談機関の設置と総合的な法制度の確立を検討すること

南野大臣の付帯決議案への発言
   その趣旨を踏まえ適切に対処してまいりたい。

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人身取引:参院法務委員会傍聴メモ06

日付は変わって、4月19日、参考人の意見陳述と各党からの質疑が行なわれた。

この日浮上したのは、全国の婦人相談所での対応の難しさ。
これに対する対策として、全国数箇所のセンターを設けて
集中的な機能を持たせるという構想です。
民間NGOの関係者である2人の意見として出てきたよう。

このセンターも、国だけではだめでしょう。なおかつ民間だけじゃあ
権限のなさや予算措置の難しさがあるということで、半官半民とい
ったイメージになっていた。

じつはこの日はネット中継を見ることができず、後日録画ファイルをストリーミング
で「傍聴」することになったのだが、なぜか参考人の意見陳述は収録されていない。
なんで~。
質問した議員ごとに割り振れない部分だからかなぁ。
参考人の保護が目的?
とにかく、ごひいきの議員の晴れ姿を見せるためだけじゃないんだからなんとかしてよ。

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【荒井(自民党)質問】
荒井(自民党)
川端氏にお聞きしたい。
買ったという言葉が、構成要件や罪刑の明示性という観点からどう思われるか。

川端
 罪刑法定主義という基本原理から、罪刑の明示性が求められる。
 買い受け行為、売り渡し行為は刑事法特有の概念として定着している。「有償で不法な支配を移転する」では分かり難いということもある。

吉田弁護士
 どうして日本は犯罪大国となるのか。立法を通じて実態が明らかになると刑事局は、まだ分からないと応えている。そのマーケット構造はどうなっているのか。外国人労働者政策の無策が原因なのか。実態について

吉田参考人
 統計上は、やはり良く分からない。被害者から聴き取った範囲になる。
 一言で言えば需要があるから。性的搾取を目的とする女性。労働力としての男性の取引もありうる。
 日本の政策は短期的な視野しかない。入管法の規定をどうするかとは別に、やはりグローバリゼーションは止まらない。適法で搾取を受けない形の受入れをどうしたらきるかを議論する必要がある。

荒井
 単純労働者を受入れるとそこがシェルターになるのでは?

吉田参考人
 日本人との労働力との調整が必要になる。現在の規定では単純労働とはいっても、そのなかに熟練を要するものもある。もう少し広げたほうがいいとは思うが…。

荒井
 武藤さんにお聞きします。
 現在の役所の対応からのご意見だと思います。犯罪でないと法務省の所管ではないという言い方があるが、法務省が人権保護ができるのかというと世論の信頼は低い。厚労省は手一杯。
 あてにならなさ加減を指摘いただきたい。

武藤
 自治体が人身売買に対して何かしようという気は毛頭ない。まず取り扱ったこともないし、被害状況も聞いたことがない。見た事も聞いたこともないわけです。引いています。
 ホットラインひとつについても、厚労省に聞いてもどこに話したらいいのかわからない。民間団体にトシュツするわけにもいかないが、
 ホットラインにチラシを印刷するにあたり、私達の通信費を何とかして欲しいと強く厚労省に申しましたが、他省と協議します…、ダメでした。ということで終わっている。そして印刷される。
 タイ政府が

【松岡(民主党)質問】
松岡徹(民主)

 フィリピンから、
貧しい家庭から対価を払って子どもをもらって育てる場合も。

川端
 臓器移植については、「臓器」は法文に用いる用語として定義されておらず刑法典での使用をさけた。「身体に対する加害目的」を使った。
 外国で有償で臓器移植のために買い受けるという場合は、処罰の対象になりうる。
 養子縁組で金銭の授受がなされる場合。実態として対価をうけて不法な支配となるか。
 養子縁組して育成・教育をするのはいい話だが、じったいとして苦しいから養子縁組をするということになれば、処罰の対象になりうると解すべき。

松岡
 吉田参考人、
 じったいが掴み難い。まず被害者の保護救済から実態が見えてくるのだからこそ、被害者の保護救済に重点が置かれなければならないということをおっしゃっていました。
 とりわけ、実態としては被害者としては、どこに訴えだれを信用すべきなのか、民間との連携の課題についてご意見を。予算面も含めまして。


吉田参考人
 支援センターの支援について。現在は婦人相談所が保護する場合はあるが少ない。いったいん保護しても民間シェルターに移されている。なぜなら保護できないから。衣食住はできるが、それ以外のプログラムはスタッフ的にも予算的にもできない。
 ただただ、寝てそこにいるだけでは保護にならない。帰国に結びつけることも難しい。
 被害者が自身が、ここで保護してもらえるんだと思えなければいけない。文化的背景についても

 言語的な対応は婦人相談所も努力しているが無理であります。専門のスタッフを全国の婦人相談所に配置するのもむりだろう。そこで全国にいくつかのセンターを作りそこに集中すべきだと思う。

武藤参考人

 交通費や電話代にも事欠く場合が少なくない。婦人相談所に行こうとしば場合、タクシーで行くしかないんです。私どものタイ人の4人のケースでは、入国管理局にいったり、大使館でも聴き取りしなければいけない。
不安で不安でしょうがない被害者を、時間になったらゴハンを与え、お風呂に入れというだけでは、通訳を探せば5日間も見つからない。これでは保護されているのだか監禁されているのだかしだいにわからない。
 27人の大人を平均●日、一晩あたり6千いくらで、年間245万円の委託費をいただきましたが、これでは2000万の年関係費がかかる私どもの財政としては…。

【木庭健太郎(公明党)質問】

木庭
中山参考人、人身取引大国と見られているが実態がわからない。そこをどう考えているか。

中山参考人
 国際的に見ても実態把握は難しいとされている。統計的には立件・検挙されたものだが、もちろんそれは一部に過ぎない。
 EUでは各国間の協調という意味ではかなり進んでいる。
 ひとつの国の中で得られるデータは非常に限られている。
 行方不明者のデータベースをつくり、そのなかで人身取引の可能性の高い人を抽出していく。日本でもアジア出身者の行方不明者のデーターベースを備えておけば、実態解明や保護に役立てることができる。

木庭
 なぜ、検挙というものはできないのか。

川端参考人
 人身売買は、国外に移送される場合だけに現行法では限られていた。国内に移送される場合は含まれていなかった。刑法典に処罰の対象として列挙されていなかったということ。

吉田参考人
 現行法の略取誘拐ということは理論的には可能だった奉公脅迫、逮捕監禁。捜査側に意欲もあったが、立証の限界もあった。被害者の証言だけにたよる危険もあるが、そもそも、これまでは退去強制手続きのなかで人身取引の各過程について証言を得ることができなかった。
 ただ、これまで送還の対象となる犯罪者として扱ってきた。法改正されたので信頼されるか。
 交番に行ってください。2時間聞いて被害者かどうか判断するのは大変難しい。一方、入管法違反はパッとわかるので、処罰だけする方向に向かないだろうか。
 被害者の保護だけでなく、被害者の可能性があるという段階での保護ということも十分考えなければいけない。

木庭
 被害者の支援センターを作るという案ですがそれが機能するのか。センター設置にすぐ行くのではなく、まずは2箇所しかないのですが、民間を支援することでと考えるのだがどうか。

武藤
 ベルギーだったか民間シェルターが1次保護にあたっているケースがある。
私達はやる気があるか、権力を持たないで、こうしたことができるのかということを考えます。
 国だけで作るのは私は無理だと思う。半官半民がいいのか、民間がいいのか。
 私も国だけで作るのは無理だと思います。しかし権限とお金がございません。きちっとしていただけるなら官と民ということでいいのではないかと思います。

【井上哲士(共産)質問】

井上哲士(共産)
 政府には一次保護やそれ以後について、新しいものを作ろうというものがない。

吉田参考人
 やはり国がきちっと取り組むんだという姿勢を示すこと。どこが推進するのかがはっきりしない。連絡会議は推進役というか連絡調整の仕組み。中心となり責任のある部局をきちっと作ってほしい。財政的な骨組みを作る必要がある。
さきほどから出ているセンターの設置というものが必要。箱モノとして作れというのではなく、機能を果たせるもの。連絡をうけてコーディネートができるもの。
 交番に駆け込んで逮捕される可能性が残っている。摘発にともなって発見された場合も多くは逮捕されてしまう。被害者の可能性がある場合は、身柄を拘束しないことが重要である。
 在特の要件もはっきりはしない。
 
 行動計画から基本計画にランクアップしてNGOがかかわる必要がある。

井上
 頂いたメモについては、米国国務省の助成金があるとあるが、これはどういう枠組みか。

武藤
 米国に拠点をもつNPOが日本にオフィスを作った。日本のサービス提供者と、パートナーシップを持ちたいということで、2年で5万ドルというお金を支援に使えるということで、昨年
12月から、宿泊費、医療費、交通費、に使える。こういうものを探していたところにこれがあったので利用しているということ。

井上。
 具体的にはどのようなものが必要でどこを

武藤
 スタッフ1人あたり、3ヶ国語対応、ローテで24時間やると人件費がかかる。6ヶ国語対応するという姿勢で、その日から対応できる。稼動人員の延べ人数が多いので単価的に不十分であるが費用がかかる。
 母国への電話代も大きい。
 指定の病院は近くにない。今は予算があるので、近くの病院に言っている。
入国管理局に行く随行人の人件費や交通費も必要になる。

井上
 中川参考人にお聞きします。
 帰った被害者への対策もあるし、政府としてどういう対策があるか。

中川参考人

 日本としてはODAを有効に活用することが有効。学校やコミュニティの中で人身取引に関する教育を行なうのもいいだろう。現地ですでにNGOが人身取引対策を盛っているので、アイデアを出して頂い、日本政府が取り組むというのがいいでしょう。
 インドネシアのバリプロセス。地域協力のしくみだが、法執行や偽造旅券、入国管理というWGがあって、地域協力のなかで日本が貢献していくことが必要だと考える。

井上

吉田
 役に立つ教育や職業訓練は、日本で3か月や6か月やったところでどうなのかとおもう。ただ裁判や交渉で、この期間は大切になります。日本だけでなく母国との連携が必要。

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人身取引:参院法務委員会傍聴メモ05

第五段は午後の井上(共産)質問です。
これで初日の質問は最後です。

在特によって与えられる在留資格はなんと「特定活動」と
答えました。その後日本で自立した生活を
するという想定は皆無のようですね。

生活保護の摘要については
「もちろん別表2の在留資格さえあれば摘要できます」
と、モロ頓珍漢な回答を引き出し、きちんと
「でも与えられる在留資格は別表1なんだよ!」
と指摘しているくだりが最後の部分にあります。

これって被害者の保護はどうなっているのか?

早々、先日移住連の国会対策会議で話題になっていた
情報提供の件がまったく議論されていません。
最後にそのことをご報告しておきます。

さて、来週木曜日にもういちどこの法務委員会での
最後の質疑になりそうです。

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【対フィリピン興業ビザ廃止の背景】
井上
  もっと早期に対策がとれたのではないかと思っている。
  フィリピンの入国者数の推移は?

三浦
  10年ほど前からでよいでしょうか。
  平成6年 5万  その後減り平成8年で、1万2千程度まで減少した後、平成9年に増えその後また増え平成16年には8万人超になった。

井上
  平成9年以降の増加の原因

三浦
  平成7年から、ARBというフィリピン政府の芸能人資格証明の仕組みを作ったことが背景にある。政府発行の出国規制をかける証明書だった。従前の制度から切り替える時期にあたり発給が上手く進まなかった時期だろう。
  再び増加した要因。
  平成8年に、我が国で基準である政令の改正をした。以前は2年間の母国における稼動実績をもとめていたが、そこで、政府発行の資格があれば2年間の稼動実績を要しないことになった。

井上
  坂中氏が長年政府が放置したといっている。摘発時に国会議員から圧力がかかったと書いている。これは事実か。

三浦
  そういう事実があったとは承知していない。いろいろな声はあったが、それによって入管行政が左右されることはない。

井上
  事業者系の新聞がとどく。
  招聘事業者連合会が自民党の本部で開かれている。政治家の圧力に左右されないというご決意を聞きたい。

大臣
  その会合については承知していない。
  罪であると決めた以上、しっかりとやる。

【結婚を目的とする人身取引】

井上
  取引に売買が含まれているのですが、売買ある取引に結婚が含まれていないのはなぜか。

大林
  搾取がひつようですが、結婚の目的は議定書の中に入っていない。刑法には結婚目的も含まれている。従来は刑法には結婚目的の略取があった。

井上
  いまの説明はなっとくいかないけど、刑法では規定されているのに、入管法では救済されないということにはならないのか。

三浦
  売り手の側から見るとお金の受け渡しがある。営利目的があると認められるようになる。結婚の目的で略取する場合でも、わいせつ目的という認定ができるだろうと考えている。結婚目的が明文で書いていない場合でも、他の目的による人身取引ということにできるであろう。

井上
  結婚目的でも保護されるという答弁でしたね。

【交番や110番通報を通じた保護】

井上
  広報の内容や配付の方法は?

伊藤生活安全局長(警察庁)

  110番、交番や警察署でも保護する。
  リーフレットを大量につくり配布する。外国人が出入りするところ、各国の大使館、NGOなど。

井上
  県警によれば、言語対応に十分ではないでしょう。

伊藤
  かなりの言語でも対応できるようになっている。東京では60か国-70カ国で対応できる。いわゆる第三者通話で協力を得ながら対応をしてる。

【在特後の在留資格:特定活動】
井上
  1次保護以降のことをどうするのか。
  在留特別許可を与える場合に、どんな在留資格と在留期間を与えるのか。

三浦
  特定活動を与えることになると考えている。
  期間については、長期は特定活動で6か月、3か月と考えている。
  その期間が終了してなお滞在が必要なら更新も可能にする。
  早期の帰国を臨む場合には、合法な状態になってから、たとえば、1か月の特定活動で帰国準備していただく。


【生活保護摘要の可能性】
井上
  住居生活医療という、長期の対策が見えてこない。
  生活保護の摘要などモ必要だと思われるが。どうか。

加藤
  2週間ということを一応の目安としてきたが、ケースによって弾力的にやっている。かれまでは平均7日間、人身取引では最長27日間、DVでは半年保護したケースもある。事案を見ながら、はんだいんしたい。

井上
  これからは在特が前提ですから、長期化が予想されている。
  たちまちパンクすることになる。生活保護は受けられるのか。

加藤
  50%の稼働率ですからたちまちパンクということにはならない。

井上
  事態が起きてからでは遅い。なんらかの生活や住居を支援する制度があるのかないのか。それはどうですか。

加藤
  基本的には、一次保護で十分対処できる。特別なケースは、今の時点では想定しにくい。在留特別許可が生活保護が摘要がひつようか。別表2の在留資格ならできる。

井上
  特定活動では、別表1ですから、現在の取扱いではできない。

加藤
  別表1では、摘要はできませんので、1次保護で対応すれば十分。

井上
  今回の法案の効果は相当あるということなのですね。
  1次保護のあと、自立できるところまで新しい制度が必要ですね。
  これまでの制度を活用するということでは、できない。
  被害者保護を確立しないと、それぞれの省庁がこれまでの制度のなかで、やるということになっているからできない。
  これで、できないところがあるのは明らかになりましたね。


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人身取引:参院法務委員会傍聴メモ04

入管法審議速報-4 公明浜四津質問

第四段は午後の浜四津(公明)質問です。

毎回、公明の質問は詳細かつ
実務的な内容に枠をつける傾向が強く。
なんのこうのいっても参考になること大です。
なるほど、与党になるとちがうものよと思います。

ただ、事前の打ち合わせが十分なので、
もう、問と答えが早口で展開され、
規定時間内にフルに展開しようとするので、
リアルタイムで記録を取るのがとっても大変です。
不正確なところが随所にでるのはご了承ください。

中盤で、在特事例がふたつ出てきます。
いずれも早期帰国を希望した事例です。

あとは
在特の対象であることを明記した理由についてや
施行前に行なわれた人身取引への摘要、
みずから売春に同意しているケースや
パスポートの預かりが構成要件となるかなどといった
質問や回答は必読と思います。

予算については、とにかく項目としてあげることが
今年度は肝要だったと強調し、成果としていることろです。

婦人相談所の稼動状況を現状50%と応えたのにはちょっとびっくり。

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【予算措置を評価】

千浜四津敏子(公明)
  人身取引対策行動計画(政府)
  これをうけて与党のプロジェクトチームとして、財務省に対し、来年度の予算化が不可欠で、急遽民間シェルターへの一千万、データーベース化の予算6千万が例外的な措置として入れられた。
  官房長官自らが担当大臣をやる方向で

【従来の対応と根拠法】
浜四津
   従来法で対応してきたこれまでの事例は?

大林掲示局長
  ---○○法には○○がある。入管法には、不法就労助長罪がある。○○法には○○がある。○○法には○○がある。○○法には○○がある。○○法には○○がある。--------。このうち多く摘要されているのは、売春禁止法、職安法、入管法、である。

【人身取引の構成要件:身体拘束】

浜四津
  完全に身体的自由を奪われることが必要要件か。

大林
  現行の略取誘拐などでも、支配とは物理的心理的な手法で、 支配下におくことを示しており、自由の拘束の程度や期間にかかわらず、かならずしも被害者の身体を完全に拘束することが必要なわけではない。


【人身取引の構成要件:旅券取上げ】

浜四津
  パスポートの取り上げたばあいは?

大林
  売春やスナック等で稼動をさせる場合でも、パスポートを取り上げるということは、外国人の場合には相当程度自由を奪うことになると考えられる。指定した住居に住まわせたり、カイモノなど遠方への外出を禁止する、スナック等に出勤しないと罰金等の名目で報酬を与えない、さらには高額の借金を負わせる、逃げ出せば本人や家族に危害を及ぼす旨、明記あるいは黙示的に告知する行為などと相俟って、パスポートの取り上げですけれどもそういうものも(支配と認定する)重要な判断の要素となると考えている。

【人身取引の構成要件:売春行為への同意】

浜四津
  売春することに同意している場合は?
  みずから希望している場合はどうでしょう。

大林
  このような事例でも、本来は不特定の人と性向を希望しているのではなく、当然に犯罪の成立が否定されるものではない。


【人身取引の構成要件:所在国の含意】

浜四津
  その国の外に移送する行為。移送するという行為、居住国外とし、
  所在国としたのは?
大林
  日本国外において、日本国民が被害にあうことも増えた。
  海外旅行中の国民が、第三国に移送されて被害にあうこと。
  居住国からでは保護できない。

【人身取引の構成要件:国外での日本国民による犯罪】

浜四津
  日本国民が日本国外で犯罪を犯した場合、日本国民以外のものに被害をもたらした場合も処罰できるのか。

大林
  国民の国外犯と、国内に共同正犯者がいる場合は国内犯として、かなりの  部分が処罰できる。

【被害者の保護】

浜四津
  刑事手続きについて、被害者にどんな配慮をするのか

大林
  被害状況を裁判において証人となる必要もある。
  遮蔽措置、別室でビデオリンク方式などを定めた。
  わいせつまたは結婚目的のものも、性的な被害が予想され,
  二次的被害を受けることを避けたものである。


【被害者の刑事処分】
浜四津
  人身取引の被害者に関する入管法違反等の刑事処分や取扱いは?

大林
  被害者であるからといって、法律上ただちに犯罪を当然に否定されるものではない。
  しかし、人身取引の一貫として犯した犯罪であるなら、起訴・不起訴の判断においてこれを配慮することが指示され適切に扱われている。


【入国管理局による被害者認定の方法】

浜四津
  入管職員はどのように誤りなく判断するのか。

大林
  人身取引の被害者である可能性が認知された場合には、警察、NGO、在日本公館からの情報を受けて判断する。
  直接入管に来た、摘発によって明らかになった場合には、当局の調査内容はもちろん、在日公館との協力も得て情報提供を受けながら合わせて、判断する。在日公館の職員に、事情の聴取を依頼することもあるだろう。

【これまでの在特事例】
浜四津
  在留特別許可が与えられた具体例を紹介してください。

三浦
  中南米の女性
  本国で、同じ国の女性からストリッパーの稼動をしないかと勧誘を受ける
  偽造旅券で来日
  来日後渡航費用として500万円の借金を負わされる
  ストリップ劇場で転々と稼動、演技後に売春を強制
  給料の大半を借金への返済に取り上げられる。
  人身取引の被害者として在特したが帰国を希望し帰国

  東南アジア人の女性
  本国で勧誘を受ける
  ブローカーが渡す偽造旅券
  各地のスナックで売春を強要
  月20万円の報酬のうち5万円・月のみ本人が受取り
  のこりはブローカーが搾取。
  警察が保護したがNGOとともに入国管理局に
在特後・本人の意思にしたがい帰国

  いずれも本国での日本での稼動を勧誘を受けた場合。
渡航費用として多額の借金を負わされ搾取されていた事例。

【在特を条文化した効果】

浜四津
  現行法上も、在特の付与ができる。にもかかわらず、新たに規定することによって何が変わるのか。

三浦
  人身取引が、対象として明記されたことに意味がある。原則よっぽどの事情がなければ、許可される。また明記されていれば被害者が訴えやすくなるということも考えている。

【在特できない例外の範囲】

浜四津
  できるですから、与えるのが通例とすると、できない場合はどんなばあいでしょうか。

三浦
例がいのケースを想定するのも難しいくらいの
重大犯罪を犯している場合でかつ、この犯罪が人身取引と無関係の場合。あるいは政治的に危険人物であるばあいなどかなと思うが、現実の摘要はあまり現実的でない。

【施行前の犯罪への遡及効果】
浜四津
  施行前の犯罪に対する保護や摘発は

三浦
  摘要があると考えている。

【女性職員と通訳の配置】

浜四津
  被害者はほとんど女性ですけれど、女性であることに配慮するひつようは。入国管理局では?

三浦
  女性の職員、母国語の通訳で配慮したい。


【広報活動】
浜四津
  社会全体が撲滅には意識を持つ必要がある。その取り組みは

法務大臣
  法務省は、関係省庁と連携しながら、社会的な啓発。広報活動をする。入国管理局では昨年6月に日本人向けに啓発リーフレットを6万枚作った。各国語に翻訳し、入国管理局の窓口、ホームページに掲載、などしている。

【密入国の防止】
浜四津
  密入国議定書との関係は?

三浦
  密入国させることやそれを助けるための偽装などしたもの、
  出発地でチェックすること運送業者
  情報を交換すること。

浜四津
  議定書の担保とういうことだが、具体的にどんな行為が処罰されるのか。

三浦
  海外におります外国人で、別の外国人が我が国にいるものが呼び寄せの援助をする場合、我が国にすむ日本人が、旅券を偽造用に提供すること、みずから不法出国して、他の外国人の入国に再入国を装わせる。


【婦人相談所の余剰能力】
浜四津
  予算化が不可欠ですね。情報のデータベース化、1次保護の委託費を計上した。金額は十分でないことは承知のうえで、とにかく予算項目を立てる。すでにDVで手一杯の状態である婦人相談所の、体制拡充は?
厚労省は今後どう考えているのか。人身取引センターの設立を要望とする

加藤
  たしかに多忙を極めているが、全国では50%の充足率。人身取引の被害者の相談は地方で多くなると予想。
  センターの設置については、どれくらいのことになるのか、事態に応じて適切に対応したい


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人身取引:参院法務委員会傍聴メモ03

入管法審議速報-3 民主千葉質問

第三段は午前の千葉(民主)質問です。

冒頭は昨日東京地裁の判決に触れたものでした。
ケビン氏の新旧奴隷制の議論は新鮮に感じました。
かなり、広報や支援策のお粗末さが露見した感じです。


それから運送業者による旅券審査についての、とほほな回答は必見。
「これまでとかわらないのよ」といっています。
難民についても、まあたいしたことはできないから、影響ないでしょ。
ってかんじ。
じゃあ、いったい、どういう場合に運送業者を罰するのかを
つっこんで、聞いて欲しかったけど
時間切れ。
(この点は21日の回答の方が具体的だった。)


【国籍法に関する最高裁判決について】
千葉景子(民主党)

先立って一点、所見を伺いたい。
東京地裁の昨日のJFCの国籍についての判決。
国籍法上では認められないのが判例。
この判決は法のもとの平等に反するとの意見判決だった。
この問題は長年指摘されていることです。
大臣の御所件を伺います。
これを機に国籍法のありかたの議論を深めたい。

南野大臣
国の主張が認められなかったことが残念というのが第一点。
国としてはこの規定は合理的だと考えている。
今後は判決を十分に配慮して参りたい。

【第二の奴隷制論 by ケビンベールズ】

千葉

人身取引、いったい実態というのがどうなっているのかが
今ひとつはっきりしない。他の方も指摘しているけれど。
どういうものに処罰をするかという枠はできた。

人身取引とはなにかがはっきりしない。
ケビンベールズ氏のお話を伺った。国連の人権問題のコンサル
現代の奴隷制度。
子どもが無理やり売り飛ばされたというイメージがあるが、
新旧の奴隷制の違いと、現代のそれの本質を勉強した。

旧来の奴隷制は、合法的な所有権の主張だ
現代の奴隷制は、語法的な所有権の回避をし、
旧来のは、高い玄関
現代のは激安の玄関。
旧来のは低い利益。
現代のは超高利益をもたらしている。
潜在的な数の余剰がある。

旧来のは長期的な関係であって、生命の維持もしなければならない。
現代のは短期の関係であって、新しい奴隷は使い捨て。

このような新しい奴隷制の姿は、丸ごと人間を搾取するというよりは、
労働を支配する。
生活手段の選択や教育の届かないところが犠牲になりやすい。
よりよい生活を目指すところにブローカー等が介在する。

人身取引が、欺瞞、不正、強制的なななかで人身売買が形づくられている。

人身売買搾取がもぐりこむことが避けられるのではないか。

人身売買のある意味での本質を表現していると思っている。

国際社会から批判を浴びているが、実態がはっきりしていない。
諸外国や国際機関、アメリカの国務省から指摘されている、それは
理不尽で、アメリカ自身はどうなんだと思うが、そこからも指摘されている。

こんかいは刑法等の改正と言う形になったが、
大臣として批判を同受け止める。か披露して欲しい。

大臣
生活規範の多様化で、ルールが揺らいでいる。
社会生活のなかで人身取引をどう考えるか。
社会からなくしていきたい。女性や子どもという弱い人たちが犠牲になりやすく、こころも身体も蝕まれてしまう。人身売買をされた被害者はなにを考えて人間として、いけばいいのだろう。
加害者の処罰、そして撲滅を。他方で、被害者には、十分配慮した対応をとる。

【警察や入管職員の意識向上】

千葉
  まず被害者についての認知と、適切な保護という問題です。
  なにが人身取引か、どういう人が被害者かの区別も難しい。
  犯罪組織からの報復を恐れて、警察等に保護を求めないともいわれている。被害者に訴えでて安心して復帰するんだと申し出る環境が大事でしょう。被害者になるひとが、最初に入国審査という機会がある。そこで保護をしていくという姿勢も大事だ。
  警察や入管の職員の姿勢や被害者を発見認知する能力が大事だと思います。自分はそんな被害者でなく働きにきたという意識もある。そこえ、そんなことはない、被害を申し立てなさいという働きかけをいかにするか。

  職員の研修や被害者への情報の提供についてはどのような体制をとっていかれるのか。


三浦入管局長
  職員が被害者にどう接するか、人身取引に対する知識、すでに研修等の機会に研修内容の充実を図っている。
  最近の例では、、中堅職員にNGOから講師の派遣をうけた。
  人身取引問題のみを取り上げた研修も実施しました。
  最新の状況、各国の状況について理解を深めた。
  WHOのインタビューマニアル、警視庁作製のビデオを見せた。

  一方、被害者の方が自ら訴えやすくする環境作りが必要。これまでは不法滞在状態ということもあって、退去や犯罪者扱いされると思われているとも承知しております。
  売春などに従事されたかたや、不法滞在状態に陥った。これは明文で在特になることになった。お知らせ要のペーパーなどを配付して十分に広報誌たい。

大林
  現場の警察官にとっては、被害者への適切な対応が非常に重要。
  女性職員や母国語を当てる。交番等に保護を求めてくることも考えられるので、ビデオなどを配って周知徹底を図っている。
  全国規模県警単位で研修を実施している。

  110番通報した場合にはただちに対応しなければならない。
  被害者にも、ただちに保護するというリーフレットを作成し、配布する。


【一次保護を担う婦人相談所】


千葉
  ホームページとは言ってもそれが読めるような状況か。リーフレットを受け取ってそれみて保護を求める。…。そんなことなのかなぁ。という思いを深くする。そういう情報に近づけないようにされてしまうところが問題。深く入り込めるのはNGOのみなさんだったりするわけで、きめ細かな対応を取っていただけるように、お願いする。

  今回は、婦人相談所をひとつの保護の拠点としようというところ。
  ただ、DV被害の救済で手一杯ではないのか。さらにそこに人身取引の被害者を受入れるということになると、容易なことじゃない。DVと人身取引の被害者がおなじ施設の中で保護されるというのも、本来はどうなのかなと。今の実状と問題点をどう認識をしているのか。婦人相談所を利用するということになれば人的物的拡充をいかに考えているのか。

厚労省加藤
  婦人相談所が、いちばん経験も蓄積されているところで、ここにお願いしようということ。DVで近年利用が増えているのも事実。国と自治体が予算の増額等、体制の充実を図っていきたい。課題としては、外国人が多く、DVでもそうですが、言葉や心理面の問題にどう対処するかが、個別のケースへ対応できる専門性の向上を図る必要があると考える。
  婦人相談所だけでなく、匿名性の維持のために民間シェルター等の活用もうたっている。あわせて活用していきたい。

千葉
  職員の増員についての、今後の段取り、計画。施設の拡充についての具体的な計画はあるのか。みとうしは。

加藤
  どれだけ利用されるかという見とおしもはっきりしない。DV対策という観点から 人員で平成12-16年に1.3倍、予算で2.3倍になっている。(数値あいまい)

千葉
  53件が顕在化しているが、潜在的な部分が予想され、そんなものだという意味での数字ではとてもない。
  世界の批判に応え得るお答えかといえば、そうは思わない。

  さて、民間シェルターが一生懸命ボランタリーなところでガンバっているが、全国で2箇所。しかもそれぞれ目いっぱいという状況。1次保護の異色の予算はどれくらいか。

加藤
  民間シェルターにも1次保護を委託できる。このために1千万円を計上しているが、これは一応の枠。+6日間1次保護を200数十人分の保護をするという前提の積算による。これしかないというわけではない。

千葉
  婦人相談所についても、DV被害に対応するために増やしている。それの延長みたいなもの。1千万というささやかな額。撲滅を図っていこうという中で、それだけですか。本当にこの問題に一丸となってやっていこうという体制なのかと疑問。


【被害者支援の内容】

千葉
  被害者にとっては、心身ともにきづついている。医療の問題がある。在特で滞在できるようにする。とすれば生活そのものの基盤もどうするのか、まさか元の売春で支えなさいというわけにはいきませんね。
  そして支えるためには言葉ですね。自分の実状を伝える。伝えられたことをよく理解できる。

加藤 雇用均等  局長
  援助の問題ですが、まず心理的ケアの充実。医療的な支援。婦人相談所の嘱託を受ける医師がいる。本格的な治療では、周辺の医療機関、無料低額診療の情報を提供していきたい。
  通訳の問題では、外国人の1次保護に必要な費用として通訳雇いいれ経費が計上してある。これまでもDV関連のケースと同様、それを使ってコミュニケーションを確保したい。

千葉
  やっぱりじゅうらいの施策の延長の範囲でやっていこうという範囲なんですね。包括的に保護をする医療があり生活があり、トータルに保護をするしくみが必要なんじゃないだろうか。
  トータルなパッケージを検討する必要があるとしみじみ感じた。


【運送事業者の旅券確認義務】

千葉
  不法入国を阻止するという観点から、
  運送業者に対して旅券の確認を義務図ける。
   どういう意味があり機能をこれはするのか。
   難民の庇護を求める場合に、きちっとした旅券を持っていない
   場合も考えられる。この場合に飛行機に乗せないと民間業者の
   ところでやってしまうのだろうか。
   そもそも正確な旅券の確認ができるのか。

三浦 入管局長
  密入国議定書のなかで、担保すべきという規定があります。
  また、テロ防止策として、不正のかたちで入国を防ぐという
  ことで、総合的に判断して、

  入国管理局の職員のように専門家とことなるので、その程度も
  そこにとどまる。生年月日や身体的特徴を見て、年齢が明らかに
  ちがうとか、見かけがちがうとか、その程度のことを
  期待しております。
  もともと国際運送約款において、旅券の確認はすべきこととされる。  ですから、現在と比べて格段に難民の庇護を求める場合も、難しくなっているわけではない。正規の旅券等を持っていなければ現在でも出国できない。

千葉
  今までとことならないという説明であれば、なぜ新たな規定を設けるのか。中身はこれまでとかわりません。それじゃあ、その基準とか恣意的なあれによって、搭乗が拒まれたり阻まれたりということになりますね。一人一人の権利が、恣意的な制約にあうという。改めて不明確なところ。時間になりましたので、今日は指摘に留めます。

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人身取引:参院法務委員会傍聴メモ02

入管法審議速報-2 民主党松岡質問


第二段は午前の松岡(民主)質問です。

今回の法改正が現行法のあちこちを修正したわけですが、
松岡質問のポイントは、実態をいかに把握している(していない)のかという点と、
主務官庁や部局がなく実効性が担保されるのかというところでした。

予算措置の評価については、後の浜四津質問と正反対の立場になります。
臓器移植関連の論点があることは、あっしは初めて知りました。

【実態の把握状況】

民主党 松岡徹
今回の法改正にいたるきっかけが議定書であることは理解している。人身取引の定義が具体的になったことに意味があり、今回の法改正で一歩前進したことは認めるが、効果はどうか。
実態把握の重要性、犯罪の複雑性、被害者認定の困難性などを充分に理解してすすめるべき。

2004年警察庁調査では79件58人の人身売買が検挙され、被害者は全員女性である。2003年では51件ということで、去年が検挙件数は最高である。同時に2004年2月の法務調査では3517人のうち53人が被害者である可能性が高い、とされているが、その被害の実態の内容はについて聞かせてほしい。

南野法務大臣
昨年2月、全国で入管が調査票を用いて行った調査の分析の結果である。強制労働、売春強要、他人による金銭収受、ブローカーの介在などの議定書の人身取引の要件を満たしたものがこれだけある、ということになっている。


民主党 松岡徹
調査票という形でやった、ということだが、中には正直に答えられなかった人もいたのでは。
去年2月にやっただけでこれだけの数字。これを多いと考えるか、少ないと考えるのか。

南野法務大臣
事例を見つけたら報告を受ける、という形で現状把握していく。

民主党 松岡徹
現状把握のやり方にはいろいろある。NGOの意見では2万5千人くらいの人身取引被害者がいるのではないか、ということ。調査の数字とはずれている。

【省庁間の連絡体制】

民主党 松岡徹
今回の法改正の異議を認めるが、被害者保護が弱い。包括的な法律を作り、連絡会議ではなく担当部局を作るべき。法務省と厚生省の予算額からも、被害者保護の視点が弱いのではないかと考えられる。人身取引連絡会議の構成メンバーの中に法務省人権擁護局、男女共同参画局の2局が入っていないのはなぜか。

南野法務大臣
人権擁護局はメンバーには入っていないが、常に所管部局の活動は省で把握しているので、動向は協議に生かされている。

民主党 松岡徹
各地で6人ほど人身取引の被害者と思われる外国人がいた。どういう対応をしたか、と聞いたら、わからない、と言われた。人権擁護局は何をやっているんだ、と思う。人権擁護局も男女共同参画局も入るべきだ。

名取男女共同参画局長
参画局は入ってはいないが、行動計画に基づいて行動しているし、連携をとりながらやっていきたいと考えている。

民主党 松岡徹
連携じゃなくて、なぜ男女共同参画局が入っていないのか。人身取引の被害者は女性。言われたことをやるんじゃなくて、入ってやってほしい。

人権に関する問題だが、人権をきちんととりあつかう法律ができていない。人権擁護法案の成立についてどう思うか。


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人身取引:参院法務委員会傍聴メモ01

ちょっと乱暴だが、4月15日、19日、21日の、入管法改正を含む法案審議の傍聴メモをアップしておこうと思う。もちろん、1週間ほどすれば、議事録として公開される内容だし、メモである以上、不正確な点も多々あろうが。


入管法審議速報-1 自民党荒井質問

典型的な与党お手盛り質問ではありましたが、
私見ながら大切に思ったのは、
 被害者数の概算方法がいくつか示されたこと、
 人身取引の事例が3つ出たことと、
つけくわえるなら、
 農村花嫁などを背景とする婚姻目的の人身取引の扱いに対する考え方あたりがまあ、
私の目を引きました。


【人身取引の定義関連】

自民党 荒井正吾
「買い受け」とはどういうことか。一般的に使われている非常に幅広い言葉だが。

大林
買い受けとは対価を受け取って支配し、不当な労働を要求すること。
児童の売買の罪などで売買という言葉が使われているため、こういう表現になった。

自民党 荒井正吾
人身売買には請求書などは普通ないわけで、どのように犯罪を立証するのか。
搾取の目的を伴わない単純売買は議定書でも犯罪化は要求されていないが、成人の単純売買がなぜ犯罪とされているのか。

大林
売り渡しは対価をうけるので厳重に処罰すべきと考えている。買い受け者は必然的に売り渡しの共犯関係にある。また買い受けることで他の人権侵害も発生しやすくなることから、罰則を規定した。

自民党 荒井正吾
例えば、農村花嫁で結納金を払って来てもらって、労働従事にさせる。逃げないようにパスポートの管理していたらどうなるのか。ブローカーが介在しているケースもある。こういう場合は人身取引になるのか。

大林
人身取引は人の不当な支配をともなうもので、農村花嫁の場合は女性に行動の自由があり、この場合は支配と認められないのではと考える。
愛情に基づく結婚でない、というだけでは要件を構成しない。善意の金銭の授受だけでは人身取引は成り立たないのではと考える。

【過去の摘発事例】

事例1
日本人が東南アジアに出向いて
ブローカーから外国人女性2名を1名300万円で買い受ける。日本の空港で引渡しを受けた後、パスポートを取り上げた後、ブローカーへの支払いや自己の利得分として、1名あたり800万円の借金を負わせる。
居住場所や外出など日常生活を制限して、売春をしない場合にペナルティを課す等して支配下におき、1年数か月にわたり売春をさせていた。

事例2
日本人男性と外国人女性のスナック共同経営者2名が、東南アジアに出向くなどして、ブローカーから外国人女性3名を1名あたり、200万円を買い受けることとして、日本の空港等で引渡しを受けた後、パスポートを取り上げ、居住場所を指定し、常時監視するなどして行動を制限し、一名あたり500名あたりの虚偽の借金を課し、一切給与を与えず、逃走を図った女性に対し、他の女性の面前で、手ひどい暴行を加えるなどして、支配下におき、約6か月に渡り売春を強要していた

事例3
東南アジアから女性を連れてきたブローカーから、日本人が1年余りのあいだに女性6名を一人あたり200万円前後で買い受けたのち、パスポートを取り上げ、買い受け金額に自己や背後にある暴力団組織の利得分、250万円を上乗せした額の借金を負わせ、売春倶楽部等に雇用させ、その売春代金を雇用先から直接回収していた。

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April 18, 2005

明日の参考人が決まる/参院法務委員会

人身取引を防止する対策と、被害者保護のため、刑法や入管法などの改正を審議している参議院法務委員会は、明日4月19日(火)午前10時から参考人質疑を予定しているが、4人の参考人が明らかになった。

川端博(明治大学法学部教授)
吉田容子(JNATIP=人身売買禁止ネットワーク共同代表、弁護士)
武藤かおり(女性の家サーラ理事)
中山暁雄(国際移住機関=IMO東京事務所長)

の4人で、意見公述のもち時間は各15分間。


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April 14, 2005

入管法改正案、明日から参院法務委員会で審議スタート

トラフィッキング(人身売買)の被害者の救済と、テロ対策の強化策を盛り込んだ出入国管理法等の改正案の審議が4月12日の参議院法務委員会で提案理由の説明からはじまった。

今後の同委員会での審議予定は次のとおり、

4月14日(木) 各党の委員による質疑
  19日(火) 参考人からのヒアリングと質疑
  21日(木) 質疑の後裁決

ということで来週にも法務委員会の審議はおしまい。
この週の末か、再来週にも参院を通過する見込みとなった。

インターネットでの中継は、
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/today/index.php

動画ライブラリにも翌日ぐらいから閲覧できるようになる。

公式な議事録のアップロードは1週間ほどかかる


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