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April 21, 2005

人身取引:参院法務委員会傍聴メモ06

日付は変わって、4月19日、参考人の意見陳述と各党からの質疑が行なわれた。

この日浮上したのは、全国の婦人相談所での対応の難しさ。
これに対する対策として、全国数箇所のセンターを設けて
集中的な機能を持たせるという構想です。
民間NGOの関係者である2人の意見として出てきたよう。

このセンターも、国だけではだめでしょう。なおかつ民間だけじゃあ
権限のなさや予算措置の難しさがあるということで、半官半民とい
ったイメージになっていた。

じつはこの日はネット中継を見ることができず、後日録画ファイルをストリーミング
で「傍聴」することになったのだが、なぜか参考人の意見陳述は収録されていない。
なんで~。
質問した議員ごとに割り振れない部分だからかなぁ。
参考人の保護が目的?
とにかく、ごひいきの議員の晴れ姿を見せるためだけじゃないんだからなんとかしてよ。

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【荒井(自民党)質問】
荒井(自民党)
川端氏にお聞きしたい。
買ったという言葉が、構成要件や罪刑の明示性という観点からどう思われるか。

川端
 罪刑法定主義という基本原理から、罪刑の明示性が求められる。
 買い受け行為、売り渡し行為は刑事法特有の概念として定着している。「有償で不法な支配を移転する」では分かり難いということもある。

吉田弁護士
 どうして日本は犯罪大国となるのか。立法を通じて実態が明らかになると刑事局は、まだ分からないと応えている。そのマーケット構造はどうなっているのか。外国人労働者政策の無策が原因なのか。実態について

吉田参考人
 統計上は、やはり良く分からない。被害者から聴き取った範囲になる。
 一言で言えば需要があるから。性的搾取を目的とする女性。労働力としての男性の取引もありうる。
 日本の政策は短期的な視野しかない。入管法の規定をどうするかとは別に、やはりグローバリゼーションは止まらない。適法で搾取を受けない形の受入れをどうしたらきるかを議論する必要がある。

荒井
 単純労働者を受入れるとそこがシェルターになるのでは?

吉田参考人
 日本人との労働力との調整が必要になる。現在の規定では単純労働とはいっても、そのなかに熟練を要するものもある。もう少し広げたほうがいいとは思うが…。

荒井
 武藤さんにお聞きします。
 現在の役所の対応からのご意見だと思います。犯罪でないと法務省の所管ではないという言い方があるが、法務省が人権保護ができるのかというと世論の信頼は低い。厚労省は手一杯。
 あてにならなさ加減を指摘いただきたい。

武藤
 自治体が人身売買に対して何かしようという気は毛頭ない。まず取り扱ったこともないし、被害状況も聞いたことがない。見た事も聞いたこともないわけです。引いています。
 ホットラインひとつについても、厚労省に聞いてもどこに話したらいいのかわからない。民間団体にトシュツするわけにもいかないが、
 ホットラインにチラシを印刷するにあたり、私達の通信費を何とかして欲しいと強く厚労省に申しましたが、他省と協議します…、ダメでした。ということで終わっている。そして印刷される。
 タイ政府が

【松岡(民主党)質問】
松岡徹(民主)

 フィリピンから、
貧しい家庭から対価を払って子どもをもらって育てる場合も。

川端
 臓器移植については、「臓器」は法文に用いる用語として定義されておらず刑法典での使用をさけた。「身体に対する加害目的」を使った。
 外国で有償で臓器移植のために買い受けるという場合は、処罰の対象になりうる。
 養子縁組で金銭の授受がなされる場合。実態として対価をうけて不法な支配となるか。
 養子縁組して育成・教育をするのはいい話だが、じったいとして苦しいから養子縁組をするということになれば、処罰の対象になりうると解すべき。

松岡
 吉田参考人、
 じったいが掴み難い。まず被害者の保護救済から実態が見えてくるのだからこそ、被害者の保護救済に重点が置かれなければならないということをおっしゃっていました。
 とりわけ、実態としては被害者としては、どこに訴えだれを信用すべきなのか、民間との連携の課題についてご意見を。予算面も含めまして。


吉田参考人
 支援センターの支援について。現在は婦人相談所が保護する場合はあるが少ない。いったいん保護しても民間シェルターに移されている。なぜなら保護できないから。衣食住はできるが、それ以外のプログラムはスタッフ的にも予算的にもできない。
 ただただ、寝てそこにいるだけでは保護にならない。帰国に結びつけることも難しい。
 被害者が自身が、ここで保護してもらえるんだと思えなければいけない。文化的背景についても

 言語的な対応は婦人相談所も努力しているが無理であります。専門のスタッフを全国の婦人相談所に配置するのもむりだろう。そこで全国にいくつかのセンターを作りそこに集中すべきだと思う。

武藤参考人

 交通費や電話代にも事欠く場合が少なくない。婦人相談所に行こうとしば場合、タクシーで行くしかないんです。私どものタイ人の4人のケースでは、入国管理局にいったり、大使館でも聴き取りしなければいけない。
不安で不安でしょうがない被害者を、時間になったらゴハンを与え、お風呂に入れというだけでは、通訳を探せば5日間も見つからない。これでは保護されているのだか監禁されているのだかしだいにわからない。
 27人の大人を平均●日、一晩あたり6千いくらで、年間245万円の委託費をいただきましたが、これでは2000万の年関係費がかかる私どもの財政としては…。

【木庭健太郎(公明党)質問】

木庭
中山参考人、人身取引大国と見られているが実態がわからない。そこをどう考えているか。

中山参考人
 国際的に見ても実態把握は難しいとされている。統計的には立件・検挙されたものだが、もちろんそれは一部に過ぎない。
 EUでは各国間の協調という意味ではかなり進んでいる。
 ひとつの国の中で得られるデータは非常に限られている。
 行方不明者のデータベースをつくり、そのなかで人身取引の可能性の高い人を抽出していく。日本でもアジア出身者の行方不明者のデーターベースを備えておけば、実態解明や保護に役立てることができる。

木庭
 なぜ、検挙というものはできないのか。

川端参考人
 人身売買は、国外に移送される場合だけに現行法では限られていた。国内に移送される場合は含まれていなかった。刑法典に処罰の対象として列挙されていなかったということ。

吉田参考人
 現行法の略取誘拐ということは理論的には可能だった奉公脅迫、逮捕監禁。捜査側に意欲もあったが、立証の限界もあった。被害者の証言だけにたよる危険もあるが、そもそも、これまでは退去強制手続きのなかで人身取引の各過程について証言を得ることができなかった。
 ただ、これまで送還の対象となる犯罪者として扱ってきた。法改正されたので信頼されるか。
 交番に行ってください。2時間聞いて被害者かどうか判断するのは大変難しい。一方、入管法違反はパッとわかるので、処罰だけする方向に向かないだろうか。
 被害者の保護だけでなく、被害者の可能性があるという段階での保護ということも十分考えなければいけない。

木庭
 被害者の支援センターを作るという案ですがそれが機能するのか。センター設置にすぐ行くのではなく、まずは2箇所しかないのですが、民間を支援することでと考えるのだがどうか。

武藤
 ベルギーだったか民間シェルターが1次保護にあたっているケースがある。
私達はやる気があるか、権力を持たないで、こうしたことができるのかということを考えます。
 国だけで作るのは私は無理だと思う。半官半民がいいのか、民間がいいのか。
 私も国だけで作るのは無理だと思います。しかし権限とお金がございません。きちっとしていただけるなら官と民ということでいいのではないかと思います。

【井上哲士(共産)質問】

井上哲士(共産)
 政府には一次保護やそれ以後について、新しいものを作ろうというものがない。

吉田参考人
 やはり国がきちっと取り組むんだという姿勢を示すこと。どこが推進するのかがはっきりしない。連絡会議は推進役というか連絡調整の仕組み。中心となり責任のある部局をきちっと作ってほしい。財政的な骨組みを作る必要がある。
さきほどから出ているセンターの設置というものが必要。箱モノとして作れというのではなく、機能を果たせるもの。連絡をうけてコーディネートができるもの。
 交番に駆け込んで逮捕される可能性が残っている。摘発にともなって発見された場合も多くは逮捕されてしまう。被害者の可能性がある場合は、身柄を拘束しないことが重要である。
 在特の要件もはっきりはしない。
 
 行動計画から基本計画にランクアップしてNGOがかかわる必要がある。

井上
 頂いたメモについては、米国国務省の助成金があるとあるが、これはどういう枠組みか。

武藤
 米国に拠点をもつNPOが日本にオフィスを作った。日本のサービス提供者と、パートナーシップを持ちたいということで、2年で5万ドルというお金を支援に使えるということで、昨年
12月から、宿泊費、医療費、交通費、に使える。こういうものを探していたところにこれがあったので利用しているということ。

井上。
 具体的にはどのようなものが必要でどこを

武藤
 スタッフ1人あたり、3ヶ国語対応、ローテで24時間やると人件費がかかる。6ヶ国語対応するという姿勢で、その日から対応できる。稼動人員の延べ人数が多いので単価的に不十分であるが費用がかかる。
 母国への電話代も大きい。
 指定の病院は近くにない。今は予算があるので、近くの病院に言っている。
入国管理局に行く随行人の人件費や交通費も必要になる。

井上
 中川参考人にお聞きします。
 帰った被害者への対策もあるし、政府としてどういう対策があるか。

中川参考人

 日本としてはODAを有効に活用することが有効。学校やコミュニティの中で人身取引に関する教育を行なうのもいいだろう。現地ですでにNGOが人身取引対策を盛っているので、アイデアを出して頂い、日本政府が取り組むというのがいいでしょう。
 インドネシアのバリプロセス。地域協力のしくみだが、法執行や偽造旅券、入国管理というWGがあって、地域協力のなかで日本が貢献していくことが必要だと考える。

井上

吉田
 役に立つ教育や職業訓練は、日本で3か月や6か月やったところでどうなのかとおもう。ただ裁判や交渉で、この期間は大切になります。日本だけでなく母国との連携が必要。

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