« September 2004 | Main | November 2004 »

October 23, 2004

外国人関連イベント詳解(~ほぼ11月中旬)

◎2004年外国人集住都市会議in豊田

外国人住民が多数居住する15都市の行政相互の情報交換を目的として3年前に設立された外国人集住都市会議だが、今回は、首長が3つの分科会(労働・コミュニティ・教育)で協議を行い、地域社会での円滑な外国人住民との共生を目指し、経済界との具体的な連携の可能性を探り、政策・制度改革論議に向けて積極的に参加することを宣言するという。午後は奥田碩氏(経団連会長)の記念講演「多様性人材立国への道」。

【と き】2004年10月29日(金)10時半~16時
【ところ】名鉄トヨタホテル(新豊田駅、豊田市駅)
【ひよう】無料(先着600人)
【問合せ】FAX0565-35-4745 jichi@city.toyota.aichi.jp


◎定住外国人の参政権関連シンポジウム

 98年秋に民主・公明両党が法案を作成したものの、自民党の反対にあって成立しなかった定住外国人の地方参政権。とはいうものの、地方自治体の重要課題を巡る住民投票のなかに取り入れられるケースが目立つようになった。
 他方、韓国では「盧武鉉政権になって、地方自治体の「住民投票法」(2004年1月公布、7月施行)が制定され、そこでは定住外国人に住民投票の請求権および投票権がともに認められ…」(下記リンク先より引用)るという状況で、在日コリアンらの団体が東京、ソウルでシンポジウムを開きながら、外国人参政権の導入推進を目指す。


 ■東京■日・韓・東アジアの「平和」と「共生」――定住外国人の地方参政権
パネリスト:樋口直人(徳島大学教員)、鄭印燮(ソウル大学校法学部教授)他
総合討論「日・韓・在日――共同の取り組みは可能か

  【と き】2004年11月7日(日)14:00~18:00
  【ところ】在日本韓国YMCA 地下ホール
  【ひよう】1000円(学生500円)→資料代
  【主 催】参政権日韓ネット
  【詳 細】北村健太郎 氏のHP


 ■ソウル■共同課題としての在日同胞・定住外国人の地方参政権
パネリスト:田中宏(龍谷大学教員)、金敬得(弁護士)、鄭暎惠(大妻女子大学教員)

  【と き】2004年11月24日(水)
  【主 催】参政権日韓ネット
  【詳 細】北村健太郎 氏のHP 


◎セミナー・外国人の子どもたちの「居場所」を考える

 外国人集住地域である新宿区大久保・百人町を拠点に、多文化共生のまちづくり
に取り組んでいる共住懇の山本重幸氏の話を聞く。

【と き】2004年10月30日(土)13時半~16時半
【ところ】神奈川県高等学校教育会館(相鉄線西横浜駅)
【主 催】神奈川県在日外国人(多民族・多文化共生)教育連絡協議会
【詳細HP】


◎セミナー:外国人児童生徒の育ちを支える仕組みづくり

 外国人児童生徒に対する日本語教育や学習支援のために、先進的な取り組みを行っている地域を取り上げ、これからの外国人児童生徒の育ちを支える仕組みづくりを考える。横浜市内の交流協会と中学校とボランティアの連携や、新宿のスクールコーディネーター活動の実践が報告される。教育関係者、NGO関係者ほかが対象。

【と き】2004年11月13日(土)13:30~16:30
【ところ】あーすぷらざ1F(JR根岸線「本郷台」駅徒歩3分)
【ひよう】無料
【主 催】同県国際交流協会、同県国際教育研究協議会
【詳 細】


◎シンポジウム「外国人市民の暮らしと行政サービス」

川崎市内の外国人市民関連の施策実施状況に関する調査結果を柏崎千佳子(慶応大)が報告するとともに、大川昭博(横浜市・ソーシャルワーカー)やカラカサン、かながわみんとうれんのメンバーらがパネラーとなって、最新の医療問題やフィリピン人母子、在日コリアンの暮らしについて報告されるシンポジウム。

【と き】2004年10月29日(金)18時~
【ところ】川崎市労連会館5F(川崎市川崎区東田町5-1)
【主 催】川崎市職労、川崎地方自治研究センター
【詳 細】


◎国際セミナー 日本と人身売買:
韓国、フィリピン、モンゴル・・・アジアからの報告

 人身売買網を根絶するための活動には国際協力が欠かせない。国内だけでなくアジアの送り出し国からの報告を受けながら、被害を受けた人たちをどのように保護/支援するのかを考える。パネラーは、バージ・イシハラ(フィリピン、FMC名古屋ディレクター)、ウランスージ・ゴンボスレン(モンゴル、CHRD代表)、武藤かおり(女性の家サーラー理事)、ユ・ヨンニム(韓国、ドゥレバンディレクター)、吉田容子(弁護士)ら。

【と き】2004年10月30日(土)13時~17時半
【ところ】立教大学 池袋キャンパス 8号館304教室
【ひよう】500円(資料代)
【主 催】アジア財団/立教大学院異文化コミュニケーション研究科(共催)
【詳 細】


◎セミナー「新史料で考える日本の朝鮮支配」

神戸学生青年センター主催の3回連続朝鮮史セミナー。日本による朝鮮支配の重要なテーマである「韓国併合」「創氏改名」「強制連行」について、講師から新しい史料の提供を受けともに考える。日程とテーマは、
11月10日(水):「韓国併合」は朝鮮人が望んだのか?(金慶海氏)
11月17日(水):「強制連行」はあったのか?なかったのか?(塚崎昌之氏)
11月24日(水):「創氏改名」は強制ではなかったのか?(水野直樹氏)

【ところ】神戸学生青年センター(灘区山田町、阪急六甲駅下車)
【ひよう】600円(学生300円)
【詳 細】


◎収容事例アンケート調査報告

入管問題調査会の定例会。この8月から各支援者にお願いしていた入管施設での処遇をめぐる実体の事例アンケートの集計報告が行われる。

【と き】2004年11月16日19時から 東
【ところ】東京弁護士会館10階(地下鉄「霞ヶ関駅」B1出口)
【ひよう】500円
【問合せ】FAX0426-37-8566

| | Comments (0) | TrackBack (0)

October 07, 2004

上陸特別許可はどうやって申請する?

 以前、「上陸特別許可のへの道」というシリーズをここにアップすると書いたものの、それきりになっていました。過去のみしゅっくの当事者メーリングリストでのコメントに修正を加える作業を続けながら、ぼちぼち行きます。


Q1 上陸特別許可の申請ではないと指摘されるのですが?
入国管理局の担当者や、行政書士の方に私が妻のことについて、上特という言葉をつかうと、
「ご主人、いつもあなたは、上特、上特とおっしゃいますが、上特は空港までやってきて行うもので、あなたの奥さんは在留資格申請ですよ!! 勘違いしてはダメですよ」
と何時もおっしゃるのですが・・・。 これは、どう言うことなのでしょうか?


A1 呼び方が定着していません

 たしかに、「上陸特別許可」のファーストステップは「上特の申請」ではありません。厳密に言うと上特の申請は、空港まで着てから、入国カウンターの審査官に対して行なうものです。窓口でも「上特の申請」というと、事情に通じた職員なら理解できるでしょうが、中には「…?(そりゃ空港だ)」と思う方もいるのです。

 入国拒否事由に該当する外国人配偶者を呼び寄せようとするとき、まずは国内の入国管理局から在留資格認定書の交付を申請することになりあす。
 そこで一般の申請と区別するために、あなたの申請を正確に表現しようとすれば、
「上陸特別許可を前提とした、在留資格認定証明書の交付申請」
とか、あるいは、
「上陸拒否事由の該当者に関する、在留資格認定証明書の交付申請」
と言えばよいのでしょうか。いずれも、呼称としては長すぎるような感じがします。
(少なくともタイトルや見出しには使えません)。とくに定着した呼称がないというのが現状です。

 まあ、そんな状況ですから、そんくらいのことで、たしなめようとするような横柄な職員には、
「1999年の国会審議で、入国管理局自らがこの件にかんしては『上陸特別許可で適切に対応する』
 と答弁してるじゃないですか。やだなぁ。そんなこともしらないんですか? 」
と、教えてあげてください。
(言い方しだいでは、小馬鹿にした感じになり、腹いせにはなるけど、疎んじられることでしょう。)
 なにせ、「上陸特別許可」なんて言葉が意識されるようになったのは、この1999年の国会審議の時が初めてといってもいいくらいなのです。当時、支援団体間の実務者用メーリングリストで、「在留資格認定証明書の交付を受けた拒否事由該当者の入国は、上特か否か」なんてことが真剣に議論されていたくらいです。

 本来は、海外の要人が成田で飛行機を乗り換えるため、一時寄港した瞬間に日本に亡命するようにして入国するとか、特別な地位にある人を緊急に入国させるための制度というイメージが、かつては強かったのです。
 配偶者を呼び寄せるケースでも、当初はこれを真似て、成田や関空に到着させて申請するという、荒業が取られたこともありました。このようなやり方は、しだいに許可されない傾向が強まり、弁護士を空港に張り付かせるなど費用が嵩むこともあって、なかなか実行することが難しくなりました。

 その後、しだいに知名度は高まっているでしょうが、おそらく入国管理局の窓口レベルでは上陸特別許可の実態について、正確な知識を持たない職員も、全国にはまだたくさん居るはずです。

 さて、ここで「上特手続き」のプロセスをフローチャートにしておきましょう。

-----------------------------------
チャート図:上陸特別許可にいたるまでの流れ
-----------------------------------

1.在留資格認定証明書の交付申請(国内の入国管理局)

    |                    ↑
    |…………………(不交付)………

 (同証明書の交付)

    |

2.ビザ(査証)の申請 (海外の日本大使館・領事館)

    |……………(協議事案)……外務省…法務省入国管理局…地方入国管理局

    |                                        ↓

 (ビザの交付)←……………………外務省…法務省入国管理局…地方入国管理局

    |

3.上陸特別許可の申請 (入国時:空港や港で)

    |

 (上陸特別許可)=在留資格の取得


| | Comments (0) | TrackBack (0)

October 04, 2004

長期オーバーステイ単身者の集団出頭で集会

出席した出頭者syudanB03[写真] 出席した出頭者

 在留特別許可(在特)を求め、先月21日に東京入国管理局に出頭した8人の支援集会が昨日(10月3日)東京新宿区で開かれていた。あいにく冷たい雨が降りしきる日曜日だったが、それほど広くない会場は満員で、通路に座り込む参加者もいるほど。他の予定と重なり遅れて駆けつけたあっしには、配布資料も残っていなかった。
 出頭した8人は、オーバーステイながら10年以上日本で暮らしつづけてきたバングラディッシュなどの国から来たアジア人。1986年から1994年にかけて入国した人たちで、以来母国に一度も帰国することなく、首都圏で働いてきた人たちだ。入国時の26歳だった平均年齢はすでに41歳になった。じつにあっしと同世代。良く見れば頭髪の薄さも目立つ。

 これまで在特といえば、日本人と結婚した外国人や、子どもを抱える外国人が主な対象となってきた。これまでの「相場」から言えば、在特の対象から外れている8人の単身者は、収容や送還といった強制処分が十分に予想される。瀬戸際に立つ人たちの集まりなのだから、『総決起集会』のような高揚した雰囲気を予想していたのだが、むしろ会場は微妙な空気に包み込まれていた。

 同様のケースで相談があれば、
「出頭のメリットはない」
入管法の運用実態を把握しているつもりの相談員としては、もちろんそう答える。
 いわば無謀な出頭とも言えるのだが、そういう無謀な出頭によってこそ、新たな流れや認定基準が生まれるきっかけになってきたこともまた事実だ。
 90年代初頭までの日本人の婚姻のケースだって、96年7月に通達が出る以前の母子のケースだって、日本育ちの子ども達のケースだって、みんな同じ過程からきっかけを掴んできた。今度だってそうなるベキだ。その一念から、この試みにぜひエールを送りたいと思う。

会場風景B02

(1)殺人罪だって15年で時効

 弁護団の弁護士、学識経験者、そして直接支援にあたる板橋区の支援団体のメンバーらの話し聞きながら、どんな言葉でこの動きを説明するのが良いのかをずっと考えていた。もし世論がこの動きを支持するとしたら、キャッチフレーズやキーワードは何だろう。
 有力なのは、やはり時効に関連するものだろうか。
 法律は「殺人罪」の時効を15年と定めている。現在殺人罪の時効を延長した方がいいという議論があるが、それにしたって、現行15年で殺人罪を公が追求できなくなるのに、なぜオーバーステイには時効がないのか。この原初的な疑問に、政府や入国管理局は有効な答えを用意していない。
 もちろん、行為でなくて状態に対する罪だからとか法的な理論は用意されていることはいるのだが、そんなん感情レベルには一向に響かない理屈にすぎない。しょせんは屁理屈。これと反対の結論を導く法理だって簡単に用意できるだろう。争うべきは理屈ではなくて、感覚と判断なのだ。なにより実態を安定させ、合法化するというのは、法律体系の基本的な「欠くべからず」的な機能なのだ。

(2)単身者にだって家族はある

 とくに支援団体メンバーが強調していたのは「単身者だって家族がある」という、いわば拡大家族的な捉え方だった。10数年安定して暮らしていれば、地域には顔なじみ的な存在になり、職場では中堅どころに落ち着いているものだ。一方、一度も帰国しなかった母国ではそれがすでに失われている。26歳から41歳まで海外で暮らした日本人が帰国することをイメージすればすぐにわかるが、すでに「帰って来てもねえ」という状況が待っていることは間違いがない。そして日本での暮らしを続ければ、これまでのつながりが全て保てる…。
 かつて阪神大震災のとき、「単身者」として一人暮らしの老人を扱い、周辺の社会的なつながりを断ち切ることがいかに人間を孤立させるかを考えなかったような方策が批判を浴びた。そういう類の目に見えず書類でも現しにくい財産を、社会がどこまで尊重できるのか。

(3)社会化

 おそらく拡大家族的な考え方と近い意味だと思ってもいいのかもしれないが、茨城大学の稲葉先生(社会学)は、「社会化」というモノサシを語っていた。欧州の社会運動論がご専門の方だから、おそらく「ソシオ…」とかいう横文字をひっぱっていらっしゃるのだろうけど、とにかく、フランスではオーバーステイの外国人を合法化する際の指標に、子どもであれ大人であれ、その外国人がどこまでフランスに「社会化」されているかを考えているのだそうだ。日本の入管制度や外国人政策に、このような概念はない。

(4)即戦力としての長期滞在者

 おりもおり、少子化とかFTA交渉とかで、再度外国人労働者の導入に関する政策提言が各方面から続いている。
 一橋大学の鈴木氏は、
「アジアの看護婦受け入れを巡ってもっとも抵抗が強いのは、日本語の問題。長期滞在者にはその問題がなく、優良な労働力としても捉えられる」
と語る。
 まあ、国際結婚家族を巡る諸テーマからアプローチしていることが多いあっしとしては「労働力」と呼ばれることに一定の拒否感もあるのだが、時節柄こうした経済効果的な観点からのアプローチも世論形成やロビーイング活動では大切であるに違いない。経済といえば格好がいいが、ようするに、すでに日本で暮らしている住民から見て得なのか損なのかという議論は、やはり無視すべきではなく、それぞれの立場なりに主張の仕方を考えなきゃならない時期に来ている感じがする。

会場風景B02 
なにせ、この集まりには後半部分しか出席できなかったので、弁護団やAPFSの話しをここに拾いだしてみることができない。できるかぎり、論点を整理しておこうと思ったものの、今回も中途半端に終わる。なのにここまで読み進めてお付き合いいただいた方には、まずはご報告ということで…、ご容赦。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

« September 2004 | Main | November 2004 »